コスメや食品など、自社商品をSNSでPRする企業は年々増えており、近年は特に動画の需要が高まっています。
「SNSで使用できる動画を撮影したい!」という企業さんのご希望から、Snapmartでも動画アンバサダーの開催が増えてきていますが、「動画って難しそう…」と躊躇してしまう方は少なくないのではないでしょうか。
動画の種類にもよりますが、SNS用の商品紹介動画は、少し工夫すれば意外と簡単に撮れるもの。
「音楽やテロップなど様々な要素がクオリティを上げてくれる分、写真よりも動画の方がハードルが低いと思います」と語ってくれたのは、動画アンバサダーで2度受賞、お仕事でも動画制作をされているnanacoroさん。
かわいいながらも商品の魅力が伝わる動画制作をされているnanacoroさんに、初心者の方に向けた「SNS用商品紹介動画」の作成ポイントを伺いました。
動画初心者はここから始めよう!ハードル低く動画制作を楽しむポイント
「動画って難しそう」と考えている方は、動画作成に「こうしなければいけない」という制約を付けている方が多いように思われます。
確かに動画は工夫次第で見せ方やクオリティがどんどん上がり、まるでCMのように凝った動画を見ていると「私にはできない…」と諦めてしまいそうになりますよね。
でも、アンバサダーなどSNSで求められている動画は、SNSで違和感なく見てもらうことが大事であり、そのためには「取り組む必要がないこと」もあります。
①動画の長さは15秒から30秒程度でOK
この投稿をInstagramで見る
「動画を撮影する」と聞くと、「5分〜10分ぐらいのショートムービーを作らなければいけないのか」と考えてしまう方もいると思いますが、商品紹介動画であれば、15秒から30秒程度で十分。
特にSNSで紹介する動画の場合、視聴者は短い動画に慣れてしまっているので、長い動画は見てもらえないことが多いです。
15秒ぐらいであれば、写真のついでにサクッと撮影することも可能。
編集時間も短くて済むので、最初は15秒ぐらいの短い動画から始めてみることがおすすめです。
②定点カメラで撮る
動画を撮影する際に、意外とハードルの高いスキルが「カメラの動かし方」。
スピード感や手振れなど、調整すべきポイントが多く、「うまく撮影できない」と悩む方も多いのでは。
確かにカメラをきれいに動かすことができたら画の幅は広がりますが、CMのように滑らかに動くカメラワークは、SNS用動画ではあまり見かけません。
そのため、慣れないうちはカメラを固定して撮影することがおすすめです。
カメラ自体は三脚に固定して、実際に商品を使ってみる様子や料理をする様子など、自分が動くことで動きをつけてみましょう。
これならカメラワークのスキルは不要ですし、短時間で撮影することが可能です。
この投稿をInstagramで見る
私自身もカメラを固定したまま撮影することが多く、DUOのアンバサダーで撮影した動画は、1回もカメラを動かさずに撮影しました。
動きがあまり出ないシーンでは、少しズームアップしたりアニメーションを付けたり、簡単な編集で動きを足すことも可能。
特に化粧品や食品の場合は、実際に使っている様子を撮影するだけで、紹介動画を作成することができるので、初心者の方でも作りやすいと思います。
③最初の動画撮影はスマートフォンで十分
「動画」と聞くと、「特別な機材が必要」と身構えてしまう方もいると思いますが、最初の撮影はスマートフォンで十分。
私も初めて作成した動画はiPhoneで撮影しました。
この投稿をInstagramで見る
iPhoneは本当に優秀で、動画を撮っている際の「手ブレ」や「ピント合わせ」の失敗はほとんどありません。
実際に私はTV制作の仕事もしているのですが、TVの現場でも、カメラが足りない時はiPhoneで撮影することもあります。
それだけ使いやすくて優秀な機材なので、無理に機材を揃える前に、iPhoneなどスマートフォンで動画撮影を試してみてください。
④BGMやテロップは、動画のクオリティを上げてくれる助け舟
動画はBGMやテロップを入れなければ完成しないので、どうしても「工数が多くて大変」「センスに自信がない」ハードル高く感じてしまう方が多いと思いますが、私はBGMやテロップは、動画のクオリティを上げてくれるプラスの要素だと考えています。
この投稿をInstagramで見る
何気ない風景をiPhoneで撮影した動画でも、BGMとテロップを入れるだけで、雰囲気が大きく変わります。
写したものそのままで勝負する「写真」とは違い、いろんな要素が組み合わさって相乗効果でクオリティを高めることができることが、動画の良いところ。
BGMやテロップなど、動画ならではの要素は、面倒な「敵」ではなくクオリティを上げてくれる「味方」。
自分の制作物をさらに良くしてくれるエッセンスと考えると、気負わずにチャレンジすることができますよ。
「いざ動画撮影開始!」その前に、準備しておきたいこと
スムーズな動画撮影を行うためには、入念な準備が重要。
初心者の方ほど、事前準備をせずに撮影を始めて、「うまく動画がまとまらない」と悩む方を見かけます。
そんな動画初心者の方に、撮影前に試していただきたいことをポイントに絞ってお伝えします。
-
①ゴールを考える
- 商品の紹介動画を作成する際に、あらかじめ考えておきたいことが、動画のゴールです。
- 商品を紹介するというテーマであっても、商品を「知ってほしい」「買ってほしい」「広めてほしい」など、動画を見た視聴者に取ってもらいたい行動は様々。
そのため、動画を作成する前に、「動画を作る目的」を必ず確認するようにしています。
目的を確認した後は、それに沿って「視聴者が気になるポイント」を考えます。
この投稿をInstagramで見る
たとえば、オンライン限定販売ワンピースの紹介動画で、仮にゴールが「ワンピースの購入」の場合、視聴者は動画を見てワンピースを購入するかどうかを考えます。
そのため、視聴者が気になるであろうポイントを先読みして、紹介します。
「丈感がどのぐらいか」
「二の腕が気にならないか」
「洗濯はできるのか」
など、店頭で商品を見ることができない分、購入検討中に悩みそうなポイントをピックアップして、動画で解消できるような構成を作りました。
「動画に何を組み込めばいいのか、わからない」と悩む方は、ゴールを決めてから、視聴者目線に立って、構成を考えてみることをおすすめします。
②絵コンテを書く
簡単なものでいいので、動画を撮影する前に必ず絵コンテを書くことをおすすめします。
「絵コンテ」といっても、最初は4コマ漫画のような簡単なものや文字だけでも十分。
それだけでも、事前に書くと書かないとでは、出来上がりに大きな差が出ます。
この投稿をInstagramで見る
絵コンテを書くことで、動画全体に流れをイメージすることができ、必要なシーンを逃さずに撮影することが可能に。
逆に、全体の流れが決まっていない状態で撮影すると、無駄なものまで撮ってしまうため、作業効率が悪くなってしまいます。
一連の流れを書くことで、頭が整理され、動画の中の必要なシーン・不要なシーンを把握できる。
視聴者が見ていてフラストレーションが溜まらない動画を作るための、大切な工程です。
③他の動画からアイデアを学ぶ
動画も写真と同じで、アイデアストックが重要。
特にまだ始めたばかりの頃は、アイデアが枯渇してしまい、ワンパターンの動画になりがちです。
そうならないためにも、撮影前に他の人が作成した動画を見て、撮影方法や編集・構成について学ぶことが大切です。
この投稿をInstagramで見る
私はVlogを撮ることが多いので、普段から他の方が作成するVlogをよく見ています。
自分とテイストが似ている人のものはもちろん、女子大生が作った動画や韓国の動画など、普段の生活スタイルとは違う動画も見て、新たな発見を楽しんでいます。
他にも、フワちゃんやあさぎーにょさんなど、自分の作風とはかけ離れたYouTube動画を見ることも。
カット割りや構成など、視聴者を飽きさせない工夫を学ぶことができて、勉強になります。
もちろん、他の方の技術を丸々真似してしまうことはダメですが、撮影・編集方法を参考にすることで、より素敵な動画を作成できるようになるはずです。
動画は写真の延長線と思って、気軽に始めてみよう
今回は動画クリエイターとしても活躍されているnanacoroさんに、初心者の方に向けた商品紹介動画作成のアドバイスを伺いました。
「動画」と聞くと、「CMやショートムービーのようなクオリティのものを作らなければいけない」と身構えてしまう方も少なくないですが、アンバサダー等で求められる動画は、意外とハードルがそこまで高くないものが多いです。
この投稿をInstagramで見る
「動画は、写真を撮るときのシャッターボタンを動画に変えるだけ。せっかくスタイリングしているのに、動画を一緒に撮らないなんて、もったいない」というのは、nanacoroさんがインタビューで何度もおっしゃっていた言葉。
日々のおでかけや写真を撮る際に、「ちょっと動画も試してみようかな」程度で最初はOK。
Snapmartでは動画アンバサダーの開催も増えているため、ぜひこの機会に動画への挑戦の一歩を踏み出していただけたらうれしいです。
nanacoroさんのプロフィール
スナップマートのポートフォリオ:https://snapmart.jp/portfolios/coropis
Snapmart歴:約3年
Instagram:https://www.instagram.com/__.nanacoro/
住んでいる場所:兵庫
使っているカメラ:SONY α7C