アンバサダー撮影の裏側大公開。写真上達の近道とは?【インタビュー】

先日の記事でインタビューをさせていただいたあかねさん。

管理栄養士の資格を活かした美味しそうな料理写真やコスメのスタイリングフォトなど、多彩なジャンルの撮影で活躍されています。

今回は、そんなあかねさんの撮影裏側について伺いました。

「具体的なスタイリングの手順」や「栄養士目線で考える、美味しそうな料理写真を撮るためのコツ」など、アンバサダーなど商品撮影をされている方は必見の内容。

愛用カメラや撮影環境、写真を上達させるためのポイントなど、素敵な商品写真を撮るためのポイントを様々な角度から教えていただきました。

使っているカメラとレンズ

使用しているカメラは富士フイルムX-T4。レンズはXF16-80mmF4です。

単焦点レンズも持っていますが、アンバサダーの撮影では主にこの標準ズームレンズを活用しています。使いやすさが抜群で、さまざまなシーンに対応できるので、とても重宝しています。

アンバサダーの撮影場所は、ほとんど自宅。リビングの窓際の約2畳ほどのスペースに、セットを組んで撮影しています。

背景には壁紙やタイルシート、木の板などをよく使います。

特によく使うのは、食品系の撮影では木の板などナチュラルな背景を、化粧品などの撮影では真っ白な背景タイルシートを使用しています。


ライティング機材を使うことで、撮影の自由度が広がった

これまでのアンバサダー撮影の際は自然光で撮ることが多かったのですが、1年ほど前からライティング機材を使い始めるようになりました。

GODOX AD100Proというモノブロックを使用していて、最初は扱い方がわからなかったのですが、繰り返し使っていくうちに少しずつ慣れてきました。

使っているのは1灯のみですが、ライティング機材を扱えるようになってから、撮影の自由度が大きく広がりました。


例えばDr.Tealsの撮影は、お風呂場で行ったのですが、お風呂場で電気を点けて撮影してしまうと、色や光の向きが写真と相性が悪く、なかなかうまく撮れないです。

ストロボの場合は光量や光の向き調整することができるので、自分の思うような光量や向きを選んで撮影することができ、非常に便利だなと実感しました。

ライトの前に枝物の植物を置いて、木漏れ日のような影を作ったり、ガラスコップに入った水に光を通して、幻想的な光と影を演出したりなど、ただ明るく撮るだけでなく、光の表現も取り入れるようにしています。

美容商品の撮影で重宝する、水と鏡

よく使っている撮影小物はたくさんあるのですが、特におすすめしたいのが「水」

透明なグラスに水を入れて、光を当てることで、美しい影ができるので、自然と空間を埋めることができて、重宝しています。

特にコスメやスキンケアのシーンなどと相性が良いですね。


同様にコスメの撮影の際によく使う小物が「鏡」。立てかけるだけで奥行きが出るので、立体感のあるシーンを表現することが可能に。

普通に置いても良いですし、下に引いても使えます。

具体的なシーンでも抽象的なシーンでも使える…など、シーンに問わず使い勝手が良い点が、非常に魅力的です。

また、白の合板もお気に入り。プリント合板という商品なのですが、抽象的なシーンの背景としても使えますし、横に立てかけることでレフ板のような効果を得ることができるので、こちらも様々なシーンで使いやすいです。

スタイリングは、入念にイメージを固めてから決める

スタイリングを考える時は、まず撮影するシーンについて「抽象的」「具体的」かを決めます。

抽象的なシーンとは、商品と小物を使って、イメージに合わせたシーンのこと。
ちょっと非現実的ですが、商品のイメージが伝わりやすいシーンです。

抽象的なシーンを選んだ場合は、どうすれば商品の特徴が伝わるのかを考えながら、色合いや小物を決めていきます。

具体的なシーンとは、日常的にあるシーンのことで、テーブルフォトや洗面シーンなど、日常の風景を切り取ったような写真です。

具体的なシーンを選んだ場合は、「日中のティータイム」や「夜のリラックスシーン」など、具体的なシーンをイメージし、アンバサダーの場合は賞設定を参考にしてテーマを決め、そのテーマに合わせて小物を集めます。

Pinterestで検索したり、インスタグラムでフォローしているカメラ関係の方々の投稿を参考にすることが多いですね。

スタイリングで大切にしているのは、不自然なものを置かないこと。

特に具体的なシーンを撮影する時は「本当に使うもの」だけを周囲に置くようにしています。

たとえば、テーブルに花瓶に刺さずに植物が置かれている…というシーンは、確かに美しく見えるかもしれませんが、不自然です。

そのような不自然さがないようなシーンになるように気をつけていますね。

また、色にこだわることも、スタイリングを考えるうえで大事にしているポイント。

写真全体の色味と、商品パッケージなどの伝えたいカラーをできるだけ合わせて、その他の色も含め合計で3色以内にすることで、商品の魅力がより伝わる写真になると考えています。

栄養士目線で考える、美味しそうな料理写真を撮るためのポイント

料理写真を撮る時に特に大事にしているのが、「料理が美味しそうに見えること」

もともと栄養士をしていたこともあるので、写真とはいえ「本当に美味しい料理を作る」ことと「彩りを大切にする」ことはモットー。

小物がたくさんあってかわいい写真も素敵ですが、それよりもまずは料理に目が向く写真になるように心がけています。

美味しく見せるために、光の向きを考えたり、Lightroomでテクスチャの項目を上げてみたり、写真に「シズル感」を出すことを大切にしています。

これから料理写真を上達させたいという方におすすめなのは、料理写真を意識的に見たり、実際に料理に触れる機会を増やしたりすること

雑誌を読んだり、外食したりする時など、少しでもアンテナを立てて「自分はどんな料理写真が好きなのか」「どんな料理を美味しいと思うのか」ということに気がつくことが大切だと思います。

美味しそうな食べ物に出会った時は、食べる前に5秒間我慢して、「どんな要素が美味しそうに見えるんだろう」と考えてみるのも良いと思います。

私も普段から、食べる前や食べている時も、料理の見た目や味付けなど、「どうなっているんだろう」と研究していることが多いですね。

もちろん無理して行うことがないのですが、日頃から楽しみながら、意識的に考えてみることによって、料理を美味しそうに見せるコツは学べるのではないかなと思います。

写真を上達させるために、まずは経験を積むことが大事

1回目のインタビューでお伝えした通り、私はアンバサダーを始める前はほとんど写真に興味がなく、スタイリングもまったく知りませんでした。

そんな私が今はフォトグラファーとして活動しているのですが、写真上達のために特に重要なのが、とにかく撮影経験を積むこと。

写真を撮る経験を増やすことで、アイデアや撮り方など、必然的に自分の中の引き出しが増えていきます。
私の場合、アンバサダーに積極的にチャレンジしていたことが、成長に繋がりました。

アンバサダーは、普段自分が被写体に選ばないような商品もたくさん募集されているので、必然的に撮影の幅が広がります。

自主練だったら絶対に撮らないものでも、撮らなければいけない状況を作ることで、鍛錬を重ねることができ、自然と撮影スキルが上がりました。

あとは、Pnterestや他のアンバサダー参加者の方の受賞作品など、「良いな」と思った写真を研究すること。

私は負けず嫌いなところがあるからか、アンバサダーの場合、受賞作品に選ばれなかった時は、毎回選ばれた作品を見て復習と反省をするようにしていました。

自分が選ばれなかった理由を言語化して考えることによって、次の撮影に活かして、成長に繋がったのではないかなと考えています。

とにかくたくさんのアンバサダーに応募して、受賞作品を狙って撮影する。これを繰り返すことが、写真上達の近道ではないかと思っています。

日々のインプットが、良質なアウトプットに繋がる

今回は、あかねさんからアンバサダー撮影の裏側について教えていただきました。

料理写真やスタイリングなど、上達するポイントとして共通するのは、とにかくインプットすること。

日頃から「良いな」と思う料理や写真をじっくり観察することで、自分が料理を作ったり写真を撮ったりする時も、応用してアウトプットすることができます。

これから商品撮影にチャレンジされる方や、もっと上達されたい方は、まずはインプットを鍛えてみることから始めてみては、いかがでしょうか。

Snapmartでは、アンバサダーやコンテストなど、今回のTipsを活かすチャンスをたくさん用意しています。

ぜひアプリよりチェックしてみてくださいね!

 

あかねさんのプロフィール

Snapmartのポートフォリオ:https://snapmart.jp/portfolios/kamo0410

Snapmart歴:約5年

Instagram:https://www.instagram.com/suzukibento/

使っているカメラ:FUJIFILM X-T4

住んでいる場所:神奈川県

 

Snapmartでは、写真の販売や写真/動画コンテスト、アンバサダーなど、クリエイターの皆さまの可能性を広げる様々な取り組みを行なっています。

特に、「写真/動画を撮ることが好き!」「仕事にしてみたい!」という方や、コスメや食品など、「自分の好き」をSNSなどで発信することが好きな方は、大歓迎!

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