先日の記事でインタビューをさせていただいたmaikopowerpadさん。
1記事目「【クリエイターインタビュー】「求められる写真」を撮る。maikopowerpadさんに聞くアンバサダー挑戦の歩み」はこちら
日々撮影されている素敵なコスメ写真に惚れ惚れしているのですが、「実はほとんどハリボテで撮影しているんです」と意外な一言が・・・!
家にあるもので工夫しながら、しかもあまりお金をかけずに撮影しているmaikopowerpadさんのスタイルは、多くのクリエイターさんの参考になると思います。
「おしゃれな部屋に住んでいないから」「小物をたくさん持っていないから」と商品撮影に悩む方は、必見!
素敵なコスメ写真撮影の裏側について、じっくりお話を伺いました。
使っている機材を教えてください
カメラはSONYのα7SII。レンズはメインで使用しているものが3本。
FE 24-70mmF4とFE70-300mm F4.5-5.6。あとはSIGMAの50mmF1.4です。
レンズはいくつかありますが、「商品撮影のために購入した」というわけではなく、趣味で「使えるな」と思ったものを買い足すようにしています。
お気に入りの焦点距離は特になく、写真によって選ぶレンズはまちまち。
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最近は300mmの望遠レンズを使って、マクロっぽい写真を撮っています。
かなりの望遠なので、部屋の隅からカメラを構えて撮影しています(笑)。
基本的に1人で撮影しているので、自分の手を写して撮影する時は、三脚が必須。
三脚にカメラを固定して、スマートフォンでリモートシャッターを設定して対応しています。
手が足りない時は、少し行儀が悪いですが、足でシャッターを押すことも(笑)。
撮影の裏側は、ちょっとおもしろいかもしれません。
撮影している場所は、なんと畳の部屋と縁側
インスタグラムには「明るくておしゃれな雰囲気の家」をイメージした写真が多いので、そのような家に住んでいると誤解されがちなのですが、かなり和風の一軒家に住んでいます。
主に撮影している場所は、縁側と畳の部屋。おしゃれな白壁や大理石なんて、まったくありません(笑)。
縁側に商品を置いて、壁紙や画用紙を敷くことで、流行りの雰囲気を頑張って作り出しています。
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たとえばこの写真は、窓際に細い段ボールを置いて、その上から細いフローリングタイルを置くことで、即席の洗面スペースを作りました。
横に置いてある鏡は、実は全身鏡。全身鏡を横にして置くことで、洗面台のような見た目に近づけています。
コスメは洗面スペースで撮影するシーンが多いのですが、「おしゃれな洗面スペース」がある家に住んでいる人は少ないのではないでしょうか。
これなら窓さえあれば作ることができるので、ぜひ試してみてください。
壁紙は少なくてもOK。フローリングタイルや画用紙も積極的に使います
撮影環境を簡単に変えてくれる、便利な「壁紙」ですが、私はスタンダードな柄を少し持っているぐらい。
あとは身の回りにあるものや100円ショップ・ホームセンターなどで安く仕入れられるものを使っています。
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特に便利なのが、先ほども紹介したフローリングタイル。
細くて軽いので、簡単に持ち運べて、収納も簡単。シワになることもなく、置くだけで写真の印象が変わります。
少し冒険したい時に使うものが、色画用紙。
ピンクや黄色など、商品やブランドのイメージに合わせて、簡単に色を変えることができます。
また、透明のフィルムに様々な色の紙を重ねて、オリジナルの背景紙を作ることも。
フィルムを重ねるだけで煌びやかな雰囲気が出るので、おすすめです。
撮影小物は出来る限り身の回りにあるものを。意外と使える身近なものたち
前回の記事でも触れましたが、私はアンバサダーの写真撮影のために、新しく背景や小物を購入することはほとんどありません。
いくつか持っている「長く使える定番モノ」と「身の回りにあるモノ」を使って、企業が求めている写真を撮るように工夫しています。
例えば、普段からよく使っているガラスコップ。
これはいろんなシーンに使っていて、歯ブラシを立てかけたり、アクセサリーをぶら下げたり、テーブルを彩る小物として置いてみたり。
さまざまなシーンで使うことができるので、非常に便利です。
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他にも、2人用の長椅子を棚のように見立てて撮影したり、普通の本に壁紙を貼り付けて、洋書っぽく作ってみたり。
家にあるものを少し工夫するだけで、おしゃれな撮影小物は意外と作れます。
どうしても自分で作れないものは、購入することももちろんあります。その際は、できるだけ汎用性があって、長く使えるものをチョイス。
私はインスタグラムで人の写真を見ることがすごく多いのですが、定番の小物はどんなシーンでも見かけます。
いろんなシーンで長く使えそうなものをピックアップして購入すると、無駄な買い物をしなくて済みます。
お金も収納スペースも有限なので、大事にしているポイントです。
光の入れ方を工夫することで、写真の印象を変える
クリップオンストロボは持っているんですが、ほとんど使っておらず、撮影は自然光で行うことが多いです。
基本的に窓際に商品を置いて、光が入るように撮影。その際にも、光の入り方は工夫しています。
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たとえば、光を一部遮断することで、斜めの光を入れる。カーテンの厚みを変えることで、光の量を調整する。
それだけでも、写真の印象は大きく変わります。
光を調整する時に私が使っているのが、障子紙。和室なので、たくさんあるんです!
窓に障子紙を養生テープで貼ることで、部屋に入る光を調整しています。
薄さと手軽さが丁度いいので障子紙を使っているのですが、薄い白い紙や布であれば、なんでも代用できると思います。
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また、こちらの写真は家にあったワインボトルに懐中電灯を当てて、作り出した光。
たまたま近くにあるものを使ったら、意外とうまくいった一例です。
いろんな写真を見て、アイデアをストックすることが大切
普段は、頭の中で簡単に完成図をイメージをしながら、撮影に臨んでいます。
考えたイメージをもとにスタイリングをやってみて、「何かが足りない」と思ったら、小物や構図を変えてみる。
事前に細かくイメージを決めているわけではなく、その場に合わせて柔軟に対応するようにしています。
そんなスタイルの中で大事にしていることが、とにかく写真を見ること。
インスタグラムやピンタレスト、企業のホームページなど。お手本となる写真は、周囲にたくさんあります。
自分が撮りたいイメージに合う写真を日頃から見て、アイデアをストックすることで、撮影シーンですぐに実践することができます。
アイデアをそのままではなく、その中に自分のオリジナリティを入れることで、自分ならではの写真を撮るように心がけています。
アイデア次第で撮影環境は工夫できる
「アンバサダーに挑戦したいけど、そんなおしゃれな家に住んでいないからな・・・」と応募を躊躇する声を聞きますが、工夫次第で環境はいくらでも作り出すことができます。
今回紹介したように、家にあるものや安く買えるものでも、十分素敵な写真を撮ることはできます。
私も最初は白いブランケットの上で商品写真を撮ることから始めて、今は紹介したようなセットを組んで、撮影するようになりました。
自宅にあるものを見渡して、少しずつでいいので、商品撮影にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
maikopowerpadさんのプロフィール
スナップマートのポートフォリオ https://snapmart.jp/portfolios/maikopowerpad
Snapmart歴:約1年10ヶ月
Instagram https://www.instagram.com/maikopowerpad_m
住んでいる場所:東京
使っているカメラ:SONY α7S II