先日の記事でインタビューをさせていただいたさやかさん。
美しい色や光を活かした、印象的な商品写真を撮影されています。
今回は、そんなさやかさんの撮影裏側について伺いました。
「どう撮ったら商品の魅力が伝わるのか」をじっくりと考えて、写真の雰囲気やスタイリングを決めていくさやかさんの撮影スタイルは、アンバサダーなど商品撮影をされている方は必見の内容。
愛用カメラや撮影環境、スムーズに撮影を進めるためのコツなど、素敵な商品写真を撮るためのポイントを様々な角度から教えていただきました。
使っているカメラ・レンズについて
メインのカメラはSONYのα7IIIを使用しています。
レンズは、シグマやカールツァイスを使っていて、シグマはアートレンズの40mm F1.4 DG HSM | Artと35mm F1.4 DG HSM | Art、カールツァイスはZEISS Batis 2/25というレンズを使っています。
ジュエリーや小さな小物を撮影する際には、シグマの70mm F2.8 DG MACRO | Art(カミソリマクロ)を使うことも多いですね。
アンバサダーの撮影では、主に40mmか25mmで撮影することが多いです。25mmはスタイリングまでしっかり写したい時に使用、40mmのレンズはこってり重ための写りが特徴で、被写体や撮影したい雰囲気に合わせて使い分けています。
動画は基本的にスマホで撮影。今はiPhone13 Pro MAXを使っています。編集は様々なアプリを試していますが、中でも使いやすいのがInShot。シンプルで、直感的な操作感が魅力的です。
光を読みながら、撮影場所を選ぶ
アンバサダーの撮影は基本的に自宅で行っています。
窓が多い家に住んでいるので、撮影する部屋は決まっておらず、入る光を考えながら、どの部屋で撮影するか考えています。
例えば冬の朝は、ニュートラルな色味の光が入るので、そういった光で撮りたい時は、朝日がきれいに入る窓の近くで撮影します。
また、オレンジっぽい光で撮りたい時は、夕方に光が差し込む窓辺で撮影します。基本的には自然光での撮影が多いですね。
光の反射や影の出方も、撮影場所を選ぶ時のポイント。
特に影はスタイリングの一環であり、影の入り方を考えながら、撮影場所を決めることが多いです。
夏は麦わら帽子で影を作ったり、ブラインドのような影が欲しい時には、100均で手作りしたブラインドの影を利用したり、小物を使うことで簡単に素敵な影を作ることもできます。
写真全体に華やかな雰囲気を出したい時には、オーロラのアクリル板でカラフルな光を入れるのも好きですね。
例えば、センテラの写真は、アクリルトレイに乗せて、夕方の自然光で撮影しました。
水光コスメだったので、「私なりの水光を表現したい」と思い、水にも光を反射させるようにセッティング。オーロラの影を水で揺らしながら撮影した、お気に入りの1枚です。
お気に入りの撮影アイテム
背景については、自作したタイルボードや漆喰風の背景ボードを使うことが多いです。
タイルボードはコスメ撮影の際に使い勝手が良くて、お気に入り。
ただ、私は割とどこででも撮ってしまうタイプなので、背景ボードや壁紙を使わないことも多いです。
背景のシャドウをキツく調整することで、暗い背景で撮影している風に見せていることもあります。
小物でよく使うのは、蚤の市で入手したアンティークの切手や楽譜。
古い紙の質感が写真に独特な雰囲気を加えてくれるうえに、何が書かれているのかよくわからない分、使いやすい。
商品写真を撮る際に、メッセージ性のある小物は使いにくいので、重宝しています。
スムーズに撮影を終えるためのポイントは「ゴールから考える」
撮影を行う時は、ゴールを考えてから撮り始めることを大切にしています。
私は撮影時間が非常に短いんです。だいたい10分〜15分ぐらい。
撮影している時間よりも、「どんな風に撮ろうかな」と着地点を決めることに時間をかけています。
着地点を決めるためには、まず「その商品がどんなものなのか」をホームページで調べます。
商品の特徴や背景に込められた想い等を、自分の中に落とし込んでから、小物や光など、具体的な撮影要素を決めていきます。
例えば、ジュエリーであれば、「色石を綺麗に撮った方が良いのか」「リング自体のディテールを綺麗に写した方が良いのか」によって、写し方が変わってきます。
コスメの場合も、商品を見た時に、「発色を綺麗に写すために、粉質を綺麗に写した方が良さそう」「粉質を写すんだったら、多分マクロレンズを使った方がきれい」「色のある光を当てたら、商品の元の色味が分かりづらくなるから、ニュートラルな光で撮ろう」など、ゴールとなる写真を想像して考えると、自然に適切な撮影環境が導き出されます。
最初にゴールを決めて、必要な要素をロジカルに考えることで、早くてクオリティの高い写真を撮ることができると考えています。
商品の魅力を伝えるために大事にしたい、色とディティール
商品写真を撮る際に大切にしていることは、ディティールをしっかりと表現すること。
商品そのものをきちんと伝えるために、あまりボカしすぎず、F値は高めにするように心がけています。
また、スタイリングの色使いも大切にしているポイント。
美容系の学校で色についても勉強していたことがあり、「この色とこの色を合わせたら印象的に見える」ということを、自然と意識して配色を考えています。
スタイリングの色味を決める時のおすすめの方法は、背景が真っ白な場所に、商品を置いてみること。
白い布やテーブルなど、一旦真っ白な場所に商品を置くことで、その商品が持っている色がわかりやすくなります。
商品そのものの色味を把握した後に、背景や小物の色味を考えていくと、スムーズに商品に合う色味を決めることができます。
あまりたくさんの色が入ると、写真がごちゃごちゃとした印象になるため、「最大3色まで」と厳選することもポイントです。
ショート動画はテンポ良く、視聴者が飽きずに楽しめる設計を大切に
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ショート動画を作る時に工夫していることは、最初の2秒で視聴者の注意を惹きつけること。
メイク動画などでは、最初に結論を言ってから過程を見せるような構成を心がけ、スワイプされずに一旦手を止めてもらうよう工夫しています。
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動画全体はスピード感を重視。
アフレコをできるだけ入れているのですが、ダラダラと長く話すというよりは、単語を切って、最初と最後を被せて、見てる人が飽きないテンポになるように気をつけています。
「数秒で、知りたい情報がきちんと知れる」という人の時間を奪いすぎないテンポが、見てもらうために重要なのでは、と思っています。
アフレコは基本自分の声で入れた後に、ボイスチェンジャーで声を変えてから投稿しています。
以前、声に関する仕事をしていたこともあるのですが、声のプロではない「知らない人の声」は、人によっては不快に感じられることもあると聞いたことがあって。
ボイスチェンジャーはInShotから簡単にできるので、声をあえて機械的に変えてから投稿するように心がけています。
魅力が伝わる商品写真を撮るための、ロジカルで細やかな工夫
今回は、さやかさんからアンバサダー撮影の裏側について教えていただきました。
「どうすれば商品の魅力が伝わるクリエイティブになるのか」を論理的に考え、1枚の写真や動画に落とし込んでいく様子は、商品撮影をされる方にとって、参考になるポイントが多いのではないでしょうか。
Snapmartでは、アンバサダーやコンテストなど、写真はもちろん、ショート動画に関しても、今回のTipsを活かすチャンスをたくさん用意しています。
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さやかさんのプロフィール
Snapmartのポートフォリオ:https://snapmart.jp/portfolios/saya_photom
Snapmart歴:約1年
Instagram:https://www.instagram.com/hana_yaya_m/
使っているカメラ:SONY α7III
住んでいる場所:千葉県
Snapmartでは、写真の販売や写真/動画コンテスト、アンバサダーなど、クリエイターの皆さまの可能性を広げる様々な取り組みを行なっています。
特に、「写真/動画を撮ることが好き!」「仕事にしてみたい!」という方や、コスメや食品など、「自分の好き」をSNSなどで発信することが好きな方は、大歓迎!
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