【セミナーレポート】自然光がなくても大丈夫!”思い通りの光をつくる”写真講座

こんにちは。スナップマートの岩本です。

5月15日にフォトグラファーの深町レミさんを講師に迎え、「自然光がなくても大丈夫!”思い通りの光をつくる”写真講座」を実施しました。

写真を撮る中で、重要となる「光」。コントラストを付け、被写体の魅力を引き出すために、必要不可欠な要素です。

今回は、ポートレートやフード、ホテルや商品撮影など、多岐にわたる分野で活躍されているレミさんより、自然光が入らない場所や時間帯でも、素敵な写真を撮影するためのライティング術を教えていただきした。

ライティングに必要な機材についてやライトの置き方について、じっくり説明いただいた2時間。
その一部を抜粋して紹介します。

「自然光に頼らない撮影をしたい」と思う方は、ぜひ読んでみてくださいね。

講師のご紹介

深町レミ(Fukamachi Remi)さん


1996年生まれ。中央大学法学部卒。
中国と日本のルーツを持つ。
2016年よりフォトグラファーとして活動。ホテルやコスメ、人物をメインに、幅広いジャンルを手がける。
自主制作では、「遺すべきものを遺す」をモットーにアボリジニ民族をはじめとするドキュメンタリーの撮影や、ヨーロッパ・アブダビなど国内外での風景撮影を行っている。

レミさんのInstagram

ライティングのために必要な機材

セミナー前に質問を募集したところ、「最初に揃えるべき機材がわからない」という悩みが非常にたくさん挙がりました。

確かに「ストロボ」と一言で言っても、カメラの上に付けるクリップオンストロボや、光量の大きいモノブロック、アンブレラやスタンドなどのアクセサリーなど、様々な種類があるライティング機材。

「どんな違いがあるのか」
「この機能は何なのか」

知識がない状態では、なかなか機材を選ぶことができないですよね。

セミナーの前半では、そんなライティング機材の違いについて、レミさんより細かく説明していただきました。

様々な機材がある中で、初心者が扱いやすいストロボは「クリップオンストロボ」

主にカメラの上にセットして撮影するケースが多いですが、スタンドに乗せることで、離れた位置から光を当てることも可能です。(トランスミッターが必要)

被写体によっては光量が足りない場合もありますが、自宅での商品・料理撮影程度であれば十分。

軽くて持ち運びやすく、値段も手頃なものが多いため、ライティング初心者が最初に選ぶのにおすすめの機材とのことでした。

レミさんは普段Profotoというメーカーの機材を使っていますが、性能が良い分、非常に高価です。

そのため、初めてライティングに挑戦する、ビギナーの方におすすめの機材をピックアップしてくださいました。

・ストロボ GodoxTT 685
リサイクルタイムが2.3秒と少し長めですが、TTLという自動調光の機能がついているため、初心者の方も扱いやすいです。
また、単三電池で動くため、電池切れや忘れてしまった時でも調達しやすいです。

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・トランスミッター Godox Xpro-S
ライトをカメラの上に装着するのではなく、別の場所に独立して置く場合に必要となる機材。こちらのトランスミッターは、画面が大きく操作性が良く、さらにTCM機能というストロボの発光量を、マニュアルモードに反映する機能も付いています。

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・Amazon ベーシックライトスタンド
ストロボをカメラから離して撮影する際に、ストロボをセッティングするためのライトスタンド。こちらのスタンドは軽くて持ち運びに便利で、その割に高さがあることが特徴。

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もちろん撮影する被写体やシーンによって、必要となる機材は変わりますが、比較的安価で揃えられるものばかりなので、練習用として購入してみてもいいのではないかと思います。

(ストロボはお使いのカメラメーカーによって対応商品が変わるため、購入前にご確認ください)

撮影方法とアイテムについて

後半は、レミさんが過去に撮影された写真を見せていただきながら、その撮影の際に組んだライティングを説明していただきました。

たとえばこちらの写真は、商品の左側と後方に1灯ずつライトを置き、トレーシングペーパーを挟み、光を拡散させて撮影しています。

トレーシングペーパーは半透明の紙のことを指し、光源と被写体の間に置くことで、強ずぎる光を和らげてくれます。

太陽光やストロボの光が強すぎて、被写体の一部が白飛びしてしまう時は、このトレーシングペーパーを間に設置すると解決することが多いとのこと。

トレーシングペーパーも種類が多く、厚さや素材によって様々。ビニール製のものもあるので、どんな光を作りたいのかによって、使い分けることがおすすめだそうです。

演出したいのは、硬い光なのか、柔らかい光なのか

ライティングを行う前提として考えておきたいのが、自分がどんな光を作りたいのか。

写真のイメージごとに、適切な光は変わります。

そのため、
・対象の被写体をどんなイメージで撮りたいのか
・そのためには、どんな光が合うのか
を考えたうえでライティングを組むことが、大切。

たとえば、硬い光が入ると、コントラストがはっきりしていて、メリハリのある写真になりやすいです。

高級感のある料理写真や人物の陰影をはっきりと出したいシチュエーションに合います。

逆に柔らかい光は、全体的にふんわりと明るい雰囲気になるため、商品写真や人物写真など、幅広いシーンに合います。

自分の作りたい光が決まったら、それに合わせた機材選びが必要。

・少しコントラストを付けて撮影したいなら、ソフトボックスを
・光を広範囲に拡散したいなら、大きいアンブレラを

というように、機材やアクセサリを設置します。

最初は難しいかもしれませんが、「写真のイメージから適切な光を考える」を繰り返すことでで、ライティングは徐々にマスターできるはずです。

もし機材を揃えることが難しい場合は、スタジオで機材レンタルをして、実際に触ってみることもおすすめとのことです。

まだわからないうちは、様々な機材やアクセサリを試してみて、十分の撮影スタイルに合うものを吟味してみるのも良さそうですね。

光を工夫して、撮影を楽しむ小技

光は工夫次第で、無限の表現が可能になります。
今回の講座では、そんな光を使った撮影のテクニックについても教えていただきました。


たとえばこの写真は、ライトの前に水の入ったボウルをかざすことで、水中のような世界観を表現されているとのこと。
ゆらゆらと今にも動きそうな光が幻想的ですよね。

他にも、ライトと被写体の間に植物を置くことで人工的に木漏れ日を作ったり、CDを使ってプリズムのような七色の光を入れたり、光と影をうまく使うことで様々な表現ができることを教えていただきました。

日常生活の中でも、ブラインドのストライプの影や、壁にできた木漏れ日など、素敵な光を見つけることを癖付けると、より写真が楽しくなりそうですね。

講座の感想

講座終了後、SNSを通してたくさんの感想をいただきました。
その一部を抜粋して紹介します。

ライティングは難しく考えすぎず、一歩踏み出すことを大切に

ライティングは非常に奥が深く、1度説明を聞いてすべてを理解できる人はほとんどいないと思います。
「機材とかよくわからないし、難しそうだし、やめておこう…」と尻込みしてしまうかもしれませんが、まずは初心者用の安価な機材でもいいので、実践してみることが大切です。

レミさんもずっと自然光で撮影をされていたそうですが、ライティングができるようになって撮影の幅がぐっと広がったとのことでした。

ライティングができるようになると、天気や場所に左右されずに、自分の想定通りの写真を撮ることができるようになります。

この機会に、ぜひチャレンジしてもらえると嬉しいです。

スナップマートではフォトコンテストやアンバサダーを定期的に開催しているので、ぜひ今回の講座で学んだことをアウトプットする場としてご活用くださいね。

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