
マスメディア・店頭・WEB広告・SNSなど、ブランドへの興味・評判形成をするには多角的なコミュニケーションが必須となった時代。
中でもSNSで「認知拡大を図ろう」と考えた時に施策の候補に挙がりやすいのがインフルエンサーPRです。
商品PRのために「フォロワーの多いインフルエンサーにお願いしないと!」と考えている方も多いのではないでしょうか。
一方、SNSを運用していく上で重要視されてきているのがUGC(User Generated Contents)、いわゆる「一般の方の口コミ投稿」です。
UGCは、一般消費者によるリアルな感想での投稿であるという点で信頼度が高いと言われており、近年重要な指標として挙げられる企業様も増えています。
しかし、「リアルな口コミ」を行う投稿者は必ずしもフォロワー数が多いわけではないことや影響力が見えにくく、「やはりフォロワー数が多いインフルエンサー施策にしよう」と判断されるケースもあるのではないでしょうか。
スナップマートではこれらの施策の効果は消費者それぞれのフェーズによって異なるのではないかと考えました。
そこで、オルビス株式会社様にご協力いただき
・インフルエンサー
・スナップマートアンバサダー(以下、アンバサダー)
それぞれのInstagram投稿のインサイトを比較し、それぞれどのようなフェーズで効果が見込める施策なのか検証しました。

00. 前提
01. 実施内容
02. 調査結果
02-1.フォロワー数の差は4倍だがリーチ数の差は2倍に
02-2.アンバサダーのエンゲージメント率は1.2倍
02-3.インフルエンサーの保存数はアンバサダーの1.6倍
03. まとめ
00. 前提
インフルエンサーとアンバサダーの違いは以下の通りです。
また、今回インフルエンサーと比較している「アンバサダープラン」とは、クライアント様が提示したテーマに合わせてスナップマートクリエイターが撮影し、写真や動画の納品とSNS投稿を行うプランです。
・商品やサービスの認知拡大
・評判形成のためのUGC創出
・写真や動画素材収集
等を目的とした実施が可能なサービスとなっています。(詳細資料はこちら)
01. 実施内容
オルビス様のスキンケアシリーズ「オルビスユー」リニューアル発売に伴い、同一の期間・ハッシュタグにてインフルエンサー、アンバサダーによるPR投稿を実施。商品の特徴や魅力、使用感などを訴求しました。
※人数は実際の実施人数。調査結果の数値は、それぞれ同額で実施したケースとして数値換算しています。
02. 調査結果
投稿数は以下の通りになりました。

02-1.フォロワー数の差は4倍だがリーチ数の差は2倍に

フォロワー数のみ比較すると4倍ほどの差があるものの、リーチ数ではインフルエンサーの方がアンバサダーの2倍の数値を獲得する結果となりました。
しかし内訳を見てみると、1名のリーチが非常に多く単純にフォロワー数のみで依頼すれば良いというわけではないことがわかります。

数百名程度のフォロワー数であることが多いアンバサダーは身近な繋がりが多く、普段からフォロワーとのコミュニケーション(いいね、DM、コメントなど)が頻繁に行われていると考えられます。
そのため、投稿がフォロワーのフィードに確実に表示されリーチしやすくなるとみられます。
一方、フォロワー数が多いインフルエンサーの場合、何万ものフォロワーとコミュニケーションを取ることが難しいため、フォローしているのにフィードには表示されにくくなるというInstagramのアルゴリズムも影響するものと思われます。
02-2.アンバサダーのエンゲージメント率はインフルエンサーの1.2倍

サントリースピリッツ株式会社様や株式会社b-ex様の事例同様に、アンバサダー投稿はインフルエンサー投稿を超える、1.2倍のエンゲージメントを獲得しました。
先述の通り、アンバサダーは身近な人との繋がりが多いため、投稿をみた人にとって信頼できる情報として反応が高まる傾向があります。
いいね、コメント、保存などのエンゲージメントは、興味関心の現れでもあり検索や購入などの行動転換に繋がる可能性があるため、リーチ数だけでなくエンゲージメント数も重要な指標です。

今回アンバサダー19名による投稿数は25投稿ありました。
多様な切り口・表現の仕方でエンゲージメントの高い投稿が多数あることによって、商品に興味を持ち、ハッシュタグなどで検索した人が比較検討の参考にしやすくなります。
結果、これらの投稿が後押しとなり購入への道すじを作ることが可能となります。
02-3.インフルエンサーの保存数はアンバサダーの1.6倍
保存数はインフルエンサーが上回る形となりました。

ですが、内訳をみてみると1名のインフルエンサーが保存数全体の約8割以上を獲得しており、リーチ数同様、人によって大きく差が出ていることがわかります。
※2名は保存数0のため3名によるグラフ

普段から美容含めたライフスタイルの発信をしているインフルエンサーの保存数が高かったことから、PR内容とフォロワーが期待している発信内容のニーズがマッチした結果と考えられます。
インフルエンサーにPRを依頼する際には、フォロワー数だけではなく
・普段の投稿とPRしてもらう商品の親和性が高いか
・日頃からエンゲージメントが高いか
という点も、確認ができる場合は見るべきポイントとなります。
03. まとめ
同予算でインフルエンサーとアンバサダーを実施しインサイトを比較した結果、
・インフルエンサーの方がフォロワーは4倍でも、リーチ数の差は2倍
・エンゲージメント数はアンバサダーが1.2倍
・保存数はインフルエンサーがアンバサダーの1.6倍だが、人による差が大きい
という結果がでました。
つまり、
・認知拡大施策にはインフルエンサーの活用が有効
・比較検討している消費者の後押しをするにはアンバサダーが有効
ということであると考えています。
認知拡大のための施策は着手されやすいですが、認知されただけではすぐに忘れられていってしまうと言われる情報過多の時代、消費者に認知されたその先まで施策を検討することが必要です。
エンゲージメントを高められるアンバサダープランは、
・興味関心を高め、行動転換を促したい
・UGCを増やしたい
・写真や動画素材も大量に収集したい
といったご要望をお持ちの、化粧品、食品、飲料、商業施設やホテルなど幅広い業界の企業様に多数ご利用いただいています。
SNSの施策を検討中の企業様はぜひ一度お気軽にお問い合わせください。


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